仏教とは、「仏の教え」と捉えることができます。インドにお生まれになった偉大な聖者、お釈迦様の教えということです。
次に、もうひとつ踏み込んで、仏教とは「仏になる教え」と捉えることができます。お釈迦様は、お経の中に「私の前に道があった。そして、その道を多くの方が歩んでいかれた」といっておられます。ということは、お釈迦様は、自分が作った教えを説かれたのではなく「仏になる道」を、初めて私たちに分かりやすく明らかにされた方であるということができるのです。
「仏」とは、悟りを得たもののことであります。「めざめたる者」すなわち、覚者ということばで表すこともよくあります。仏とは、悟りの世界から、迷いの世界に住む私たちを救うべく、いつも働きつづけていてくださる方の事をいうのです。
そして、仏教徒ということは、仏になる道を、共に歩んでいく仲間ということです。
「仏」の正しい意味が分からないと、仏さまというものは「私とは全く関係のない別の世界にいる偉い方で、私が何かをお願いすれば、それを適えてくれるもの」としか考えず、「何か自分の都合の悪い時だけ、勝手にお願いし、それ以外の時は、仏を思うこともない」というようなことになってしまうのです。信心をしたから病気がなおるとか、交通事故に遭わないなどということは、仏教の本来のあり方ではありません。
本当の信心の姿とは、己が変わってゆくことであります。仏になる道を私自身が歩んで行くということであります。